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26  未来の召喚士

Auteur: KAZUDONA
last update Dernière mise à jour: 2025-11-30 16:48:17

 セリスに身バレしたものの、二人はその後もVAOの世界について色々と雑談した。そして彼女からヤコフの両親の意識が戻ったこと、この街の総合組合の組合長ギルドマスターが、今回の悪魔襲撃から街を救ったカリナに会いたがっていることなどを聞いた。セリスが呼び出されていた用事はそのことだったのである。

「そうか、丁度教会に様子を見に行こうとは思っていたところなんだ。この後両方とも顔を出してくるよ」

「ええ、是非そうして下さい。それに組合からは何かしらの報酬が出るかもしれませんからね」

 セリスとまた再会を誓い、カリナはシルバーウイングの面々に挨拶を済ませると、ギルド本部を後にした。

 教会も組合もここから近い場所にある。先に気になっていたヤコフの両親の様子を伺うために、先に教会へと足を運んだ。

 どの街にも西洋の大聖堂のような造りの教会が必ずある。ゲーム時代からそこで治療を受けたり、死亡した際には最寄りの教会の女神像の前で復活するシステムになっていた。現実世界になってしまった以上、そこで復活はできない可能性が高い。そういう事態にならないように注意する必要がある。

 教会の門を通過して、扉を開けて内部に入る。そこには女神像に祈りを捧げる熱心な信者達や、教会に努めている僧侶達が数人いた。人目を引く姿をしたカリナが姿を現すと、人々の目はすぐさまカリナに集まる。街を救った美少女は既に有名になっていたので、人々が次々に話しかけてくる。

「すまないが、用事があるんだ。神父は何処にいるだろうか?」

 人々の相手をしながら、カリナは用件を告げると、そこへ男性の僧侶がやって来た。

「カリナさんですね、お待ちしておりました。神父様なら奥の部屋でヤコフ君の両親の容態を確認しておられるところです。ご案内しますね」

「ああ、よろしく」

 男性に連れられ、教会の奥の通路を進む。そこには怪我や病気の人々のための部屋が並んでいる。カリナはヤコフの両親がいる部屋へ、僧侶の後に続いて入室した。此方にすぐ気付いたヤコフが側に走って来る。

「カリナお姉ちゃん、おはよう。お父さん達の様子を見に来てくれたんだね?」

「ああ、セリスから意識が戻ったと聞いてな」

 カリナに会えたヤコフは嬉しそうにその手を引いて、部屋にカリナを案内した。そこにはベッドの上で上半身を起こし、神父の回復魔法で治療を受けている剣士のジェラー
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